***木地(ケヤキ)のお椀に、かぶれにくい漆(透と黒の2種類)を拭き漆で塗っています。***
2回目の塗布後にちょっとしたトラブルがありました。(→1回目・2回目)
「透」を塗ったお椀がいつまで経っても硬化しなかったのです。(黒漆を塗ったお椀は普通に乾きました。)
塗布の際にチューブに残っていた2年以上前の漆を使ったのですが、原因は、漆に含まれ硬化の働きを持つ酵素:ウルシオール・ラッカーゼが活性を失っていたためと思われます。
…漆は早めに使い切るようにすべきです。 (;^_^A
やむを得ず、テレピン油で2回目の漆を拭き取りました。
漆は硬化する前にはテレピン油で溶かすことができますが、硬化後はできません。
そのため、2回目の漆だけを取り除くことが出来たわけです。
黒漆のお椀は下部も2回塗り(底だけは1回)が終わりましたが、透漆の方(右)は艶も消えてしまいました。